細川 貂々「7年目のツレがうつになりまして」
夫のツレさんのうつの闘病日記を、妻である漫画家の細川 貂々さんが、ユーモラスたっぷりな漫画として描いた本です。ツレがうつになりましては(ツレウツ)は、テレビドラマ化だけでなく、映画にもなって話題を呼びましたよね。

「7年目のツレがウツになりまして」は、うつになった当初、「ツレがうつになりまして」「その後のツレがうつになりまして」は、と共に、図書館で借りてきて読んだことがあります。
7年目になって、ツレさんがウツを再発したという暗い内容ではなくて、
ツレさんと細川 貂々さんの子育てのこと。ウツとの付き合い方。ウツを克服して新しく生まれ変わったツレさんのこと、など。うつになったばかりの人だけでなく、うつの回復期の方、うつとの付き合い方がわからない、と思う方に読んでみたら、とおススメしたい本です^^
私自身「7年目のツレがうつになりまして」は、ウツになりたての頃に読んだのですが、
「ふーん、そんなものなのね」
「こんなに風に回復することができるのかなー」と、あっさり読んでしまったのですが、うつとほどほどに付き合って、うつの回復期の今改めて読むと、感じる内容の濃さが違う。
ツレさんの考え方、他人と自分を比較しない。自分のペースを守る。ゆっくりのんびり自分のペースを守ることで出来ることが増えてくる。(今、私が挑戦していることです)

うつの波が訪れたときの感覚など…
「うんうん、そうなの。わかるわかる、この感覚。」
と、妙に共感できる内容でした^^
私の今の過ごし方は間違っていないって、実感もできて安心しました。
今の世の中、勝ち組、負け組という言葉があったり、人と比較してしまったり、週刊誌の内容に洗脳されて「こうじゃなきゃいけない」と、自分の個性を押し殺してみんなと一緒じゃないと安心できない。
世の中が目まぐるしく変っていって時代の流れについていくことができず、ストレスがたまってしまう。そんな人たちが多いと思います。
「7年目のツレがうつになりまして」は、とにかくうつを前向きに考えることができる本です。うつの辛さは、実際になった人じゃないと苦痛もわからないし、理解したつもりでもなかなか分かりにくいと思います。ウツになることは恥ずかしいことでも、隠すことでもないし、これからの人生に必要なこと。
今まで以上に、うつを経験して良かった、と思える本です。