講談社現代新書、笠原 嘉「軽症うつ病」という本。発行が1996年と、ちょっと古いのですが、軽症うつの症状と対処法と立ち直り方法が書かれていること。今までに読んだうつ病の本の中では、1番かも、と思える本でした。上から目線で書かれている本ではなく、丁寧な言葉で具体的な例をあげてあるので、読みやすかったです。
「笠原 嘉 軽症うつ病」は、軽症うつになって3か月ほどして、うつの症状がおさまり治るかな?と思ったときに、ストレスからうつが悪化。その後うつ症状が慢性化したように、半年経っても、10か月経っても、なかなか体調が良くならない。焦り、何もしたくない、億劫感がつきまとう。
メンタルクリニックの先生にも相談できず、悩んでいた時に手に取った本です。うつ病が長引くとき、うつなのか、単なる怠けなのか分からない。中高年でうつが発症した方、うつ病が治らず慢性化してしまっている方に、手に取ってみると良いかも、と思えます。

軽症うつは家族からみても、見た目は健康な人と変わらないくらい。ちょっと元気がないだけ。軽症うつで、体調が悪い日が続くと、うつなのか?怠けなのか?自分でもわからなくなってきてしまいます。うつが長引くにつれて、家族もストレスになり、
- ただやる気がないだけなんじゃないか?
- やればできるのに、サボっているんじゃないか?
って思われてしまいます。
やる気のなさ、億劫感、うつが治らない焦り。焦りがさらに心に負担をかけて、うつを悪化させてしまう。
抗うつ薬を飲んでも、劇的に良くなるわけでもないし、なかなかウツが治らないもどかしい気持ちと焦り。
私は本当にウツなのか?と不安に思ったとき、「笠原 嘉 軽症うつ病」を読んで、本に書いてある症状が私にぴったりなこと。
軽症うつ病の発症例、症状など、ウツ回復に最後までまとわりつく、億劫感のことまで、実例をあげて説明されているので、分かりやすかったです。
「笠原 嘉 軽症うつ病」は、
軽症うつ病にかかっている方だけでなく、家族の方に読んでいただきたいと思いました。

管理人自身、軽症うつにかかっているのですが、頭が回らず、なかなか体調の事を説明できないこと。家族に病気の事をわかってもらいたい、と思っても、本当に自分がウツなのか、怠けなのかわからないから、何も話せないままでいる。
体調の事を家族に話せないので、家族には理解してもらうことができず、家族の溝が深まって行く…
そんな感じで、1年半ほど悩んでいました。
軽症うつ病と言っても、症状は個人差があるし、環境も違う。ただ、どのような症状があって、どんな感じに対処したら良いか。知っておくだけでも心が楽になると思います。
軽症うつが長引く前に手に取っていたら、こんなに悩むことはなかったのに…。と思ってしまう内容です。今更後悔しても仕方がないのですが^^
今では、軽症うつについて理解できているので、読むことができて、本当に感謝しています♪
「笠原 嘉 軽症うつ病」は、今は新書となっているようです。