前回の記事でも紹介した、日記やブログを使った認知療法ですが、もっと簡単に自分の事を客観的にみられるようになる「うつノート」をつける方法があります。
うつ病の症状が辛く本人が記録できないときは、家族の方が変わりにつけてみるのも良いかもしれません…。
うつノートのつけ方は簡単です。100円ショップなどで売られているノートに、毎日こまめに記録していくこと。
- 最初は日付を書く
- 天気を書く
- 朝起きてから寝る前までの行動について書く
例えば、
○月○日。くもり
朝8時に起きて、朝食を食べた後、薬を飲んだ。その後身体がだるかったので、二度寝したあとお昼ご飯を食べた。12時にお昼の薬を飲んだ後、気持ちが落ちてダルイ。何もする気になれない、悲観的な気分になる。あまりに辛かったので14時頃布団に入って寝ていた。食欲はなかったけれど19時に夕食を済ませて薬を飲み、20時にお風呂に入って寝た。
朝起きてから寝るまでの行動について、何時に何をしたのか。朝起きてから、朝食後、昼食後などの薬の服用を時系列で記録する。
薬の服用をきちんと書くことで、薬の飲み忘れを防止できること。食欲があるか、ないかも書いておくと、診察の時に医師に伝えるのに楽になります。
書くことに慣れてくれば、その日の気持ちの変化も記しておく。ぱっとノートを見てわかりやすいように、気分の良かった時は赤い字で書く。落ち込んだときは青い字で書くと、あとから読んで読みやすいそうです。
日記をつけるのは面倒かもしれませんが、毎日自分の気持ちと身体の症状を記録することで、どんな時に気分が良くなったのか、どんなことで気持ちが落ちてしまうのか、客観的に見ることができると思います。
※この情報は「病気を生きぬくうつ病の本」p96ページの「うつノート」をつけてみよう、を参考にさせていただきました。
〈医師〉〈看護師〉〈患者・家族〉による うつ病の本 (病気を生きぬく 2)自分の症状をこまめにメモすることもおススメだと思います。どの本を読んで知ったのか忘れてしまったのですが、あるうつ病の患者さんが入院したときに、
(同じ病室の患者さんが、自分の症状をこまめにメモしていた)
と、いう行動を目の当りにして、真似するようにしたと聞きました。
うつは1日のうちでも気持ちが上がったり、下がったり、日内変動があるので、無理ない程度に自分の症状を記録することで、どのくらいの波があるのか、どんな時にストレスを感じたのか、
毎回の診察で、なかなか先生に病状を詳しく話すことができないので、日記やメモが診察の手助けになり、回復への手助けになると思います。
うつ病になる方は、なんでも完璧にしようと思う傾向があるので、うつノートにしても、うつ日記にしても、負担にならない程度に出来る範囲で取り入れていったら良いのかな、と思います。